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女川再稼働審査、最終盤に 今月にも終了「合格」へヤマ場

最終盤に入った審査で東北電(奥)から説明を受ける規制委=4日、原子力規制庁

 東北電力が再稼働を目指す女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の新規制基準適合性審査が最終盤に入った。地震・津波分野と設備分野で計36の審査項目のうち、33項目で実質的な審議が済んだ。東北電は再稼働の前提となる審査を7月中に終えたい考えで、原子力規制委員会への審査申請から5年半を経て、事実上の「合格」に向けたヤマ場を迎えている。

 4日にあった168回目の審査会合は、保安電源設備や竜巻対策が議題となった。東北電はこれまでの審査で規制委から指摘された事項に回答し、規制委は大筋で理解を示した。
 議論はスムーズに進み、予定より約30分早く終わった。東北電の担当者は「回答をきちんと説明できた」と安堵(あんど)しつつ「7月中の説明終了に向け努力したい」と表情を引き締めた。
 東北電は2013年12月に女川2号機の審査を申請した。東日本大震災で被災し、他の原発にはない固有の課題が多く、基準地震動(最大想定の揺れ)や基準津波(最大想定の津波)、原子炉建屋の耐震設計、防潮堤の構造などに規制委の厳しい目が注がれた。
 審議が残るのは(1)地盤・斜面の安定性(2)耐震設計方針(3)大規模損壊−の3項目だ。非公開でテロ対策などを議論する大規模損壊を巡り、規制委の担当者は「求めている回答は多くない」と指摘。7月中の審査終了の可能性について「東北電の説明次第だが、不可能ではない」と言及した。
 7月中に審査が終われば、規制委は秋にも新基準への適合を認める審査書案をまとめ、事実上の「合格」となる可能性がある。
 東京電力福島第1原発事故を教訓とした新基準に合格し、再稼働したのは加圧水型炉の9基のみ。女川2号機など福島第1原発と同じ沸騰水型炉は再稼働に至っていない。東北電は安全対策工事を終える20年度以降の再稼働を見込む。
 原田宏哉社長は6月の定例記者会見で「被災プラントであることを踏まえた対応に時間を要するなどして審査が長期化している。7月中の説明終了を目指す考えを堅持したい」と説明。長期停止による経営などへの影響を念頭に、安全対策工事を着実に進める考えを強調した。


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2019年07月10日水曜日


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