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医療法人社団の元事務局長が5000万円着服 裏金づくりの傍ら、すでに実刑判決

脳健会の事務局が入る仙台東脳神経外科病院=仙台市宮城野区岩切1丁目

 仙台東脳神経外科病院(仙台市宮城野区)や仙台リハビリテーション病院(富谷市)を運営する仙台市の医療法人社団脳健会の元事務局長の男(57)=北海道旭川市=が法人の預金約5080万円を着服し、業務上横領罪と所得税法違反の罪で仙台地裁で懲役4年、罰金350万円(求刑懲役5年、罰金500万円)の実刑判決を受けていたことが9日、分かった。
 1日付の判決によると、男は経理業務を統括する法人事務局長を務めていた2012年9月〜14年4月、取引業者に法人への架空請求や水増し請求を依頼。業者の口座を経由して自分名義の口座に法人の預金を環流させ、クレジットカードや元妻への慰謝料などの支払いに使うなどした。男は即日控訴した。
 仙台地検特別刑事部が男を逮捕、昨年12月に起訴した。地検は男の逮捕などを公表していなかった。公判で検察側は、男の自分名義の口座への預金環流は09年ごろ始まり「法人の裏金づくりのためだった」と指摘。実際に、一部は取引業者との接待費などに流用されていたという。
 男は07年、経営コンサルタント会社からの紹介もあって事務局長に就任。還流させた預金は「仮払金」「借入金返済」などの名目で処理し、14年1月には無断で帳簿に載らない法人の裏口座を開設していた。
 判決で地裁は「裏金の捻出を含めて犯行は悪質」と強調。個人消費を目的とした預金の還流が所得と見なされることを認識し、虚偽の確定申告書を提出するなどして多額の所得税などを免れた点も軽視できないとした。
 関係者によると、男は15年5月に法人を除名され、当時の理事長も16年11月に引責除名となった。法人の担当者は河北新報社の取材に「理事会のガバナンスが利いていない状況が犯行を招いた。法令順守と再発防止を徹底する」と話した。


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2019年07月10日水曜日


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