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<参院選>やじ警戒?首相「潜航遊説」 直前まで非公表 17年手痛い失策

 参院選(21日投開票)の自民党幹部の遊説日程のうち、党総裁の安倍晋三首相がどこでマイクを握るのかが直前まで非公表となっている。かつて聴衆のやじに反論し、批判を浴びた経緯があることから幅広い周知を控えているようだ。党首の日程を分刻みで発信する野党側とは対照的な「潜航遊説」となっている。
 公示後初の日曜だった7日午後、東京・JR中野駅前で自民公認候補の演説会があった。雨の中、多くの人が詰め掛けた。
 約20分後、「安倍首相が到着しました」とアナウンスがあると会場の一角が騒然となった。「国難」「やめろ」などと書かれたプラカードを手にした聴衆の一部から「うそつき」「帰れ」などのやじが飛んだ。
 党のホームページ(HP)には党三役らの遊説日程が記されるが、首相は一切載らない。中野の演説会は陣営が当日の一部の新聞に広告を出したほか、数日前からツイッターで情報発信があった。
 直前まで公表しないのは、やじへの警戒があるようだ。中野の演説で首相は反応することはなかったが、2017年7月の東京都議選では手痛い失策があった。一部聴衆の「辞めろ」コールに、首相は「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と指さして応じた。都議選は惨敗だった。
 首相は公示の4日、東北に入った。福島市での第一声をはじめ、午後の名取市や仙台市での演説も、公認候補らが首相来訪の発信を始めたのは同日朝だった。
 野党側はHPやツイッターに党首らが赴く場所や演説時間を数日後まで細かく載せる。立憲民主党の枝野幸男代表は「誰に投票するか決めていない方に呼び掛けるのが選挙。首相はそういう選挙をしようと思っていないのだろう」と話す。


2019年07月10日水曜日


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