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<旧優生保護法国賠訴訟>原告側、救済立法の必要性は明白と改めて主張

 旧優生保護法(1948〜96年)下で繰り返された強制不妊・避妊手術を受けた宮城県の60〜80代の男女3人が国に計9900万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が10日、仙台地裁であった。原告側は女性2人の請求を棄却した同地裁の先行判決を踏まえ「救済立法の必要性は国会で明白だった」と改めて主張した。
 全国7地裁で係争中の一連の訴訟で初となった5月の同地裁の判決は「子を産み育てるかどうかを意思決定する権利(リプロダクティブ権)」に基づき、旧法の違憲性を認めた。被害救済に向けた立法措置は「必要不可欠だった」としたが、リプロダクティブ権の法的議論の蓄積が乏しく、国会で救済措置の必要性が明白でなかったなどとして国の賠償責任を免じた。
 原告側は提出書面で「法的議論の蓄積を待たずしても、リプロダクティブ権は憲法が保障する当然の権利。立法措置の必要性は明白だった」と強調。国に対し、改めて旧法の憲法適合性に対する認否を求めた。
 先行判決で不法行為から20年たつと訴える権利を失う民法の除斥期間の規定が適用された点にも触れ、「人権侵害が甚だしい優生手術への安易な適用は正義に反する」と指摘。優生手術に対する除斥規定の例外的な除外を求めた。
 原告側弁護団長の新里宏二弁護士(仙台弁護士会)は閉廷後の記者会見で「先行判決の問題点を長い時間をかけて主張する。良い判決を勝ち取り、全面的な被害回復のために努力していく」と述べた。
 同地裁が請求を棄却した先行訴訟の女性2人の控訴審に関し、控訴理由書の提出期限の延長を求める上申書を仙台高裁に提出したことも明らかにした。控訴審の第1回口頭弁論は今年12月から来年1月ごろになる見通しという。


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2019年07月11日木曜日


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