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1500年前の埋もれ木に校名刻む 仙台・岡田小6年34人が挑戦

電動彫刻刀で埋もれ木にしま模様を入れる児童=仙台市宮城野区の岡田小

 仙台市宮城野区岡田小の6年生が6月28日、地元で出土した約1500年前の埋もれ木で、学校の看板づくりに取り組んだ。埋もれ木は、東日本大震災に伴うかさ上げ道路「東部復興道路」の工事現場で見つかった。児童たちは貴重な木材に触れながら、江戸時代まで埋もれ木の名産地だった地域の歴史を勉強した。

 大阪府の美術家伊達伸明さん(54)の指導で児童34人が挑戦した。縦8センチ、横10センチに切りそろえた埋もれ木に電動彫刻刀でしま模様を入れ、ワックスを付けた布で磨いて光沢を出し、全部で54枚を仕上げた。
 後日、伊達さんが貼り合わせて縦117センチ、横35センチの大きさにし、校名を彫り込んで完成する。来年2月ごろ、正面玄関に掲げる。
 斉木星喜斗(せきと)君(12)は「学校の看板は自分が卒業しても、後輩たちが見続けてくれる。それを珍しい埋もれ木で作れたことは貴重な体験で、心を込めて作業した」と誇らしげだった。
 埋もれ木は2017年、岡田地区の道路工事現場で出土した。川沿いで見つかる「川埋もれ木」で、全長14メートル、幹の直径が1メートルもあるケヤキだった。
 岡田地区のある七北田川流域や名取川流域は、江戸時代まで埋もれ木の名産地として知られた。灰は特上の香炉灰として流通し、将軍家にも献上された。
 川埋もれ木は長い年月を経て、木に含まれるタンニンと水分中の鉄が反応し、黒や深緑に変色する。独特な色彩は今も工芸材として重宝されるが、最近は出土数が減り、希少な素材だ。
 看板づくりは、せんだいメディアテーク(青葉区)が16年から展開する芸術家と地域資源をつなぐ「せんだい・アート・ノード・プロジェクト」の一環。企画・活動支援室の薄井真矢さん(44)は「貴重なお宝が足元に眠っているかもしれない。地域の資源を見つめ直してほしい」と話す。


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2019年07月11日木曜日


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