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釜石・縄文集落跡「屋形遺跡」 来年度にも国史跡指定

屋形遺跡の発掘現場を視察する調査委員会

 東日本大震災の復興事業で縄文時代の集落跡が見つかった岩手県釜石市唐丹地区の屋形遺跡が、2020年度にも国史跡に指定される可能性が高まっている。専門家らによる調査指導委員会が10日にあり、指定に向けて調査、分析を進める方針を確認した。
 屋形遺跡は死骨(しこつ)崎半島の北岸に位置し、避難道路建設に伴う15年の調査で約4000年前の縄文中期末から後期初頭にかけての住居跡や貝塚、土器が出土した。遺跡の重要部を保存するため、避難道路はルートを変更した。
 調査委によると、これまで釜石市内で貝塚が発見された例はほとんどなかった。半島の先端部から集落跡や貝塚が見つかるのも珍しく、集落の範囲が推定約2万5000平方メートルと小規模なのも特徴的だという。
 史跡指定に向けた文化庁との協議では「遺跡の範囲確定と価値付けが重要」「発見から短期間での指定は異例だが、復興の象徴として期待が大きい」との助言があった。市教委は本年度中に2回目の発掘調査報告書をまとめる。
 調査委員長の熊谷常正盛岡大教授(考古学)は「住居跡と貝塚をセットで調査できるのはまれで貴重な機会。貝塚空白地帯を埋める遺跡であり、三陸北部、南部との比較も可能になる」と遺跡の価値を説明した。


2019年07月12日金曜日


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