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「手数料稼ぎで多額損失」顧客が野村証券訴え

 手数料稼ぎとみられる株式売買が頻繁に繰り返され、多額の損失を被ったとして、仙台市の80代男性が野村証券(東京)に約1020万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。12日の第1回口頭弁論で同社は請求棄却を求めた。
 訴えによると、男性は退職金を資産運用で増やそうと、1997年ごろに同社に口座を開設。自分で銘柄を選ぶなどして取引していたが、2008年のリーマンショックで多額の含み損を抱えた。
 11年1月以降に同社仙台支店の担当者から「利益を取っていきましょう」「任せてください」などと取引の再開を勧誘され、男性は手を付けずにいた株式の処分と紹介された銘柄の購入を決めた。
 以後、17年10月までに計約930万円の損失が生じ、うち同社の利益となる手数料は59.1%に上ることが判明したという。
 取引再開直後に担当者が男性に送った巻紙半紙に毛筆で書かれた礼状には「御資産管理のお役に立てますよう努力する所存」との記載があり、男性は安心感を抱き担当者の言うがまま取引を続けたという。
 男性はリスクの高い集中投資や購入した大量の株式を短期間で売却する過当売買が同社の主導でなされたと主張。「投資の原資は唯一の資産だった退職金であって、堅実な資産運用を望んでいた。顧客の信用を逆手に、過大な取引を持ち掛けて手数料収入を得るのは違法だ」と訴えている。
 同社グループ広報部は「個別の案件についての回答は控える」としている。


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2019年07月13日土曜日


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