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<高校野球宮城>宮城大会が開幕 泉、延長戦を制す

泉―涌谷 9回表、泉に4―3と勝ち越され、マウンドに集まる2番手安部(1)ら涌谷ナイン

 第101回全国高校野球選手権宮城大会が13日、仙台市宮城野区の楽天生命パーク宮城で開幕した。1回戦1試合があり、泉が涌谷を延長の末、8−4で破り、2回戦に進んだ。
 泉は3点を先行されたものの、四回に松田の適時打などで追い付いた。九回に1点ずつ取り合って迎えた延長十回、川村の2点中前打などで4点を奪って涌谷を振り切った。
 試合前に行われた開会式は出場67チームの選手が入場行進した。佐沼の千葉充紘主将が「100年続いた歴史を受け継ぎ、高校球児らしいプレーで応援してくれる全ての人を喜ばせる」と選手宣誓した。
 大会第2日の14日は、楽天生命パーク、平成の森しおかぜ球場(南三陸町)など4球場で1、2回戦8試合が行われる。

 ▽1回戦(楽天生命パーク)

 泉 0003000014=8
涌 谷3000000010=4
(延長十回)

 【評】泉が延長戦を制した。4−4の十回1死二、三塁から川村の2点中前打で勝ち越すと、我妻、堀井の連続適時打で突き放した。涌谷は九回に追い付く粘りを見せたものの、3点を先取した後の二〜八回は1安打に抑えられ、追加点を奪えなかったのが痛い。

○…意地の一振り

 勝ち越し呼ぶ 泉の決勝打は川村主将のバットが生み出した。十回1死二、三塁から5球目を中前にはじき返し、粘る涌谷を突き放した。
 2球目にスクイズを空振りしている。三走がスタートを切っていたが、アウトにはならず「まだ自分に運があると思った」。意地の一振りで初戦突破を呼び込んだ。
 昨秋から涌谷には練習試合で2連敗中だった。「この勝ちで弾みがついた。次も好機で打つ」と意気込んだ。

◎涌谷主将にアクシデント

 3−3の九回、涌谷の2番手安部を突然のアクシデントが襲った。ベンチを出てマウンドに向かう途中、右脚に力が入らなくなり、グラウンドに崩れるように倒れ込んだ。
 この日の仙台市の最高気温は27.7度。久々の夏日を記録していた。安部は一回に大会第1号となるランニング本塁打を放ち、ダイヤモンドを駆け抜けている。直前の攻撃でも三ゴロで一塁に全力疾走していた。
 楽天生命パークでの開幕戦。「緊張していた」(安部)こともあるだろう。抱えられてベンチに戻り、熱中症の治療を受けてマウンドに戻ったが、無安打に抑えていた八回までとはまるで球筋が違う。1死一、二塁から堀井に左前に運ばれてあっさりと勝ち越しを許した。
 打線の奮起でその裏に追い付いたが、安部にもう力は残っていなかった。「自分の体力不足。申し訳ない」。十回は4点を失って最後の夏が終わった。
 3年生が2人しかいない中、安部は主将として全力でチームを引っ張ってきた。その全力があだとなったのなら、野球の神様は何と酷なことか。
 「何点取られても最後は安部と決めていた」。横山監督は目を潤ませながら、満身創痍(そうい)のエースをねぎらった。
(今愛理香)


2019年07月14日日曜日


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