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震災で被災した石巻高ヨット部 17年ぶりインターハイへ

気仙沼高から支援された競技艇で練習する佐藤さん(右)と藤井さん

 東日本大震災で艇庫やヨットが被災し、一時休部していた石巻高ヨット部が復活後、初めて念願のインターハイに出場する。OB会や他校の協力を得て練習を重ねてきた。インターハイに出場する2年の佐藤舞夏(まいか)さん(17)と藤井日向子(ひなこ)さん(16)は「周りの人たちの支援のおかげ」と感謝を胸に上位入賞を狙う。

 女子420級の佐藤・藤井組は6月の県大会で準優勝、東北大会で3位に入り、8月に和歌山県で開かれるインターハイ出場を決めた。同部として17年ぶりの快挙となる。
 同校ヨット部は1953年の創部で、インターハイ入賞などの実績がある。8年前の震災で同市渡波の艇庫は屋根まで津波が襲い、8艇あったヨットは全て流失した。
 同部OBで国体の県選手団監督を務めた伊藤公太教諭(51)が2015年4月に同校に赴任し、部の復活に向けて動きだした。部から愛好会に降格したが、男女4人で再出発を切った。
 OB会の尽力でヨット移動用トレーラーや救命艇を準備。420級競技艇は、活動休止状態だった気仙沼高ヨット部の使っていなかった2艇などを活用した。16年には艇庫が再建され、土日を中心に練習を続けた。17年度に部に復帰し部員は本年度24人まで増えた。
 佐藤・藤井組も気仙沼高から支援を受けた競技艇で練習を積んだ。当時、同校のヨット部顧問だった石巻好文館高の芳賀雄一郎教諭(44)は「競技艇を使ってもらい、インターハイ出場を決められたのはうれしい」と喜ぶ。
 佐藤・藤井組は東北大会の最終レースでゴール直前まで6位だったが、3艇を抜き、インターハイへの切符を手に入れた。伊藤教諭は「文武両道を心掛け、ほぼ土日のみの練習だったが、予想以上に頑張ってくれた。大会で成長した」と評価する。
 インターハイには他の部員や家族らが応援に入る。佐藤さんは「いい結果を出して恩返ししたい」、藤井さんは「上位を目指したい」と練習に励む。


2019年07月15日月曜日


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