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<岩手公園PFI>城郭眺望「確保」どうなった 整備基本計画と矛盾

中津川対岸から眺めた岩手公園の芝生広場。整備基本計画では、樹木を伐採して奥の石垣まで眺望を確保するとされた

 岩手公園(盛岡城跡公園)に商業施設を整備する盛岡市の事業計画「岩手公園PFI」が、「市街地から城郭の眺望を確保する」とした盛岡城跡整備基本計画と整合性を図らないまま進められていたことが分かった。通常、事業計画は基本計画の下位に位置する。公園事務を所管する市公園みどり課で、相反する計画が同時進行していた。
 岩手公園PFIは、民間資金活用による社会資本整備(PFI)の手法で、中津川に面した公園の芝生広場部分約1万1000平方メートルを開発する事業。東京の民間事業者が、ブランドショップなどの入った施設を建てる。
 公園みどり課で2018年8月に具体的な検討が始まり、19年3月に事業者が決まった。
 同課は13年3月、「適切に樹木を剪定(せんてい)し、周囲から城郭が認識できるよう眺望の保全を図る」とした基本計画を策定。芝生広場についても具体的な伐採計画の中で「周辺地区から石垣を眺められるようにする」と明記した。
 樹木の伐採を進めても芝生広場に商業施設が建てば、石垣が背後に隠れて周辺地区からの眺望は遮られる。基本計画の策定に携わった有識者でつくる市盛岡城跡整備委員会の委員は反発を強めている。
 河北新報社が入手した内部資料によると、整備委員から同課に「石垣が見えなくなる建物は歓迎できない」「植栽管理との整合性をどう図るのか」「同じ課が矛盾した計画を進めること自体が不思議」などの指摘があった。
 同課の森勝利課長は「岩手公園PFIは過去の方針にのっとっており、整合性に問題はない。今後、事業計画についての市民説明会を予定しており、石垣の一部が見えなくても構わないという結論に至るかもしれない」と話した。


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2019年07月15日月曜日


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