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<参院選東北>争点・論点/消費税論議 与野党譲らず 「社保財源」「生活守る」

10月の消費税増税に対応する新型レジの端末(左)と買い物客らが行き交う仙台市青葉区の定禅寺通のコラージュ

 参院選(21日投開票)で、憲法改正や消費税増税、老後資金不足問題に端を発した年金制度の在り方を争点に与野党が論戦を繰り広げている。東日本大震災の被災地では国の復興・創生期間終了が迫る中、復興のありようも問われる。争点はどう論じられているか。東北での訴えを聞く。

 消費税率10%への引き上げが10月に迫る中、自民党は「責任政党」の看板を前面に押し出す。

■ 年金や医療 崩壊
 宮城選挙区(改選数1)で4選を狙う自民現職愛知治郎は11日、仙台市青葉区中心部の街頭で力説した。
 「消費税の増税を中止したり、撤廃したりすれば、年金や医療制度が崩壊する。打ち出の小づちはない」
 自民は、2%の増税分を幼児教育無償化などに活用する「全世代型」社会保障制度への転換を公約に掲げる。駆け付けた官房長官菅義偉も「政権は何をすべきかを明確にして政策を進めている」とアピールした。
 野党勢力は「増税反対」の大合唱だ。
 「守るべきは生活であって、財政ではない」
 青葉区のJR仙台駅前で9日にあった街頭演説で、野党各党が支援する立憲民主党新人石垣のり子は対決姿勢を鮮明にした。
 5月の立候補表明時に「消費税ゼロ」をぶち上げ、増税反対の急先鋒(せんぽう)と目される石垣。隣に立った共産党委員長志位和夫は「増税すれば、景気の底が抜けるのは明らかだ」と同調した。
 与野党対立の象徴とも言える消費税増税。第2次安倍政権の国政選挙ではたびたび焦点に浮上した。2014年衆院選と16年参院選に際しては増税延期を表明した。
 今回は「国内景気は緩やかに回復している」として、5年半ぶりの増税に踏み切る構えだが、政権の強気な言動とは対照的に、地方には経済の好循環を実感しにくいとの声が広がる。

■ 地域経済は疲弊
 「消費税を上げる状況にない。地方は疲弊している」。福島選挙区(改選数1)の無所属新人水野さち子は4日に福島市で行った第一声で、地域経済の落ち込みを懸念した。
 マイクを握った元外相玄葉光一郎(衆院福島3区)は「(増税に伴う)軽減税率の財源は1兆円。1500億円の農業者戸別所得補償制度をなぜやめたのか」と指摘。一翼を担った旧民主党政権の看板政策を持ち出し、政権を批判した。
 3選を期す自民現職森雅子の陣営も徹底抗戦する。6日に本宮市であった個人演説会。地元で応援に立った厚生労働相根本匠(衆院福島2区)は「野党は増税に反対と言う一方で、あれもこれもやると言っている」と野党に矛先を向け、政権党への賛同を求めた。
 与野党とも一歩も引かない消費税論議。終盤戦に向け、各陣営のつばぜり合いは一層、激しさを増す。(敬称略)


2019年07月15日月曜日


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