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<会津若松市長選>因縁の対決 情勢混沌 告示まで10日 過去2回「不戦敗」の新人出馬 自民系分裂必至

 任期満了に伴う会津若松市長選(8月4日投開票)は28日の告示まで10日に迫った。いずれも無所属で、3選を目指す現職室井照平氏(63)に市議阿部光正氏(69)、元県議会議長平出孝朗氏(62)の2新人が挑む構図。室井、平出両氏はともに元自民党県議で、過去2回の市長選は平出氏が室井氏に「不戦敗」した。因縁の対決に情勢は混沌(こんとん)とする。(会津若松支局・玉應雅史)

 「どうか平出を男にしてほしい」。市内で4日あった平出氏の後援会役員会で、幹部は集まった約80人の支持者を鼓舞し、立候補が満場一致で了承された。告示まで1カ月弱。情勢が急展開した瞬間だった。
 室井、平出両氏は市長選を巡り「因縁の関係」にある。2011年の前々回、両氏はともに市長選への意欲を示した。衆院選を控え自民勢力の分裂を避けるため党会津若松支部が調整し、平出氏は県議選に、市長選は室井氏で一本化した。
 15年の前回は再選を狙う室井氏に対し、平出氏は県議会議長を辞して再度挑んだ。両氏の推薦願を受けた同支部は室井氏の推薦を決定。その4日後、平出氏は体調不良を理由に立候補断念を発表した。室井氏は無投票で再選された。
 支持者が一部重なる平出氏の立候補について、室井氏の支持者は「やることをやるだけ」と平静を装う。これまで同様、自民、公明両党、連合福島などの推薦を既に取り付けた。
 ただ室井氏には今回、逆風が吹く。重点施策として推進してきたスマートシティー構想を巡り「成果が見えない」などと市議会や経済界の一部から疑問や批判が噴出。市の新庁舎建設、JR会津若松駅前再開発、ごみ処理施設の更新など相次ぐ大型事業による財政負担に不安の声も上がる。
 「今回、3度要請を断ったが『出ろ』という天の声が聞こえた」と平出氏。地域の閉塞(へいそく)感を拭えない一部経済人が平出氏を担ぎ出した形だ。
 6月下旬に動きだし、8年ぶりの選挙に臨む平出氏は政党推薦を求めず「市民党」で戦う意向。だが「久々に動く後援会に不安がないわけではない」(陣営幹部)。公約もまだ精査中で、出遅れ感は拭えない。
 07年に続く2度目の市長選立候補となる阿部氏も、市議会で室井氏に批判的な立場で訴えてきた。批判票が分散するとの指摘もある。

 ◇会津若松市長選立候補予定者
室井 照平63市長     無現
(自・公推)
阿部 光正69市議     無新
平出 孝朗62元県議会議長 無新


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2019年07月18日木曜日


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