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<せんだい進行形>仙台空港民営化3年 発着便増え上昇気流

搭乗手続き開始を待つ外国人観光客ら。新規就航や増便で旅客数は今後も伸びが見込まれる

 仙台空港が2016年7月に国管理空港として全国で初めて民営化されて3年がたった。今年はピーチ・アビエーション(大阪)などが仙台−台北線を週7往復に増便したほか、エアアジア・ジャパン(愛知県常滑市)の仙台−中部線の新規就航、タイ国際航空による仙台−バンコク線の5年ぶりの再開が決まるなど上昇気流に乗っている。(報道部・丸山磨美)

<410万人達成視野>
 仙台空港発着の国内線は民営化前の1日49便(16年6月1日時点)から58便(今年7月16日時点)に増加。国際線は週10便から28便に増えた。中でも台北線は訪日外国人旅行者(インバウンド)増加の波に乗り、週2便から19便へ大幅に伸びている。
 18年度の旅客数は約361万人と目標に掲げた369万人は下回ったが、2年連続で過去最高を更新。このうち国際線旅客数は約31万人で、15年度からほぼ倍増した。
 「堅調に推移すれば、民営化5年(20年度)の目標の410万人が達成できそうだ」と、空港を運営する仙台国際空港(名取市)の岩井卓也社長。8月8日から1日2便の中部線、10月30日から週3便のバンコク線の就航が決まっており、自信を裏付ける。

<就航リスク軽減>
 岩井社長はこの3年間の取り組みについて「100万都市仙台はもともと潜在的な航空需要があり、顕在化を阻害する『ふた』を一つ一つ開けてきた。地道な仕事の連続」と振り返る。
 旅客数に連動した着陸料制度の導入や、複数の航空会社による国内線チェックインカウンターの共用化などを通じ、航空会社の固定費を抑えて増便や新規就航のリスクを軽減した。
 空港側は増便による着陸料収入の増加や売店、駐車場の売り上げアップにつなげた。民間会社ならではの機動性、柔軟性は「ビジネスマインドを持った心強いパートナー」(国内航空会社)とも評価される。
 国内線の旅客搭乗棟(ピア棟)増築、保安検査場の混雑解消に向けた新検査方式の導入、2次交通の拡充などの施策で、利便性の向上も着実に進む。今後は中国路線、東南アジア中距離路線の新規開拓や、伸び悩む貨物取扱量の増加を図ることなどが課題だ。
 岩井社長は「成功、失敗の評価はまだ早い。海外で東北の認知度は低いが、ブランドが確立された北海道より多くの温泉やスキー場がある。もっとやれる」と気を引き締める。


2019年07月19日金曜日


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