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<参院選東北 争点・論点>与野党 ポスト復興強調 「完遂目指す」「再点検必要」

気仙沼市の災害公営住宅(上)と名取市であった演説に集まった有権者ら(下)のコラージュ

 被災地で鳴り響いていたつち音がやみつつある。
 岩手選挙区(改選数1)の自民党現職平野達男は5、6の両日、東日本大震災で津波被害を受けた岩手県沿岸を回った。

◆実績を訴え
 旧民主党政権で初代復興相を務めた。「当時野党だった自民や公明党にもアドバイスをもらい、被災者支援や復興の枠組みを構築した」と実績を強調した。
 「復興完遂まで私の責任は終わらない。国の復興・創生期間終了後も残す制度は残し、予算をしっかり獲得する」。曲折を経て自民入りした平野。政権与党の一員としての責任感をにじませた。
 「自分の人生が重なって仕方がなかった。こんなに素晴らしいまちになってきて感動している」
 平野と競う無所属新人横沢高徳は7日、震災の津波で壊滅し、かさ上げした陸前高田市中心部でマイクを握った。再起に向かう被災地の歩みと、事故で突然車いす生活となった自身を重ね合わせた。
 隣に並んだのは岩手県知事達増拓也。横沢は達増との連携を強調。「地域の声をもとに復興政策を再点検し、高齢者の孤立防止、心のケアなど被災者の気持ちや生活に寄り添った復興を成し遂げる必要がある」。コンクリートから人への復興推進を訴えた。

◆政権に矛先
 震災月命日の11日。午後2時46分ごろ、宮城選挙区(改選数1)の立憲民主党新人石垣のり子は宮城県南三陸町の南三陸さんさん商店街で献花台の前に立ち、黙とうをささげた。
 気仙沼市の災害公営住宅に赴き「目に見える復興は進むが、見えない部分の被害は人それぞれだ」と演説。同市であった個人演説会では「予算や復興の方向性を決める国が、地域住民の気持ちを酌んでいない。何のため、誰のための復興か」と政権に矛先を向けた。
 石垣と争う自民現職愛知治郎は17日夕、首相安倍晋三と石巻市恵み野の商業施設前に立った。地区は災害公営住宅や、集団移転事業に伴う宅地が整備された。
 「復興を必ずやり遂げなければならない。コミュニティー、なりわいの再生をしっかりやらないといけない」。自民が政権奪還後、財務・復興副大臣を務めた愛知。全国で多発する自然災害を踏まえ「復興庁の後継組織も視野に入れていかなければならない。必ず防災復興庁にしてみせる」と力を込めた。
 国の復興・創生期間も残すところ約1年半。論点はポスト復興という次のステージに移り、21日の投開票を迎える。(敬称略)

 「’19参院選東北 争点論点」は今回で終了します。


2019年07月20日土曜日


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