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「回文団扇」土産にどうぞ 仙台・荒町商店街 月内にも発売

角形(左)は仙代庵の回文と挿絵を再現。丸形の裏面(中央)は縁起物のヒョウタン柄をデザインした

 仙台市若林区の荒町商店街で、幕末に誕生した土産物「回文団扇(うちわ)」が復活した。荒町に実在した回文師の名文句で人気を博した商品を荒町商店街振興組合が中心となって再生させた。浴衣にも合うデザインを採用し「古くて新しい」名物として地域活性化につなげる。
 麹(こうじ)製造で栄えた荒町ではかつて、柿渋を塗った「渋うちわ」が副業で手掛けられていた。回文師「仙代庵(あん)」として名をはせた麹屋の主人細屋勘左衛門(1796〜1869年)が自作の回文を載せた「回文団扇」は、特産品として大正時代まで広く親しまれていた。
 昨年12月に再び製品化する企画が持ち上がり、仙代庵を研究する元仙台市博物館館長の東海林恒英さんから資料の提供を受けた。製造は渋うちわ作りの技術を守る熊本県山鹿市の栗川商店が担った。
 うちわは角形と丸形の2種類。角形には仙代庵自筆の「三酒の事」と題した「酔ったらばどんなになんと腹たつよ」などの回文と挿絵を再現した。裏面には楷書体で載せた。
 丸形には仙代庵の酒好きがうかがえる回文「飯前(めしまい)の酒 今朝の戒め」を筆書きして印刷した。裏面は赤地に縁起の良いひょうたん柄。仙台在住のデザイナー阿部拓也さんが描いた。包装には着物の収納に使うたとう紙を使い、独自のロゴも配置した。
 うちわは荒町の活性化を図る「荒町100年プロジェクト」の一環として企画。開発費には荒町児童館を運営する一般社団法人日本社会連帯機構(東京)の助成金などを充てた。
 振興組合の庄子康一副理事長(46)は「外国人を含む旅行者や住民、近隣の大学生も欲しくなる物を考えた。回文団扇をきっかけに荒町に足を運んでほしい」と話す。将来的に製作技術を栗川商店から継承することも構想している。
 7月末から荒町商店街の各店舗で販売予定。角形2500円、丸形2000円。連絡先は美容室ビーアークプール090(1493)3802。


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2019年07月21日日曜日


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