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<人駅一会>(7)志津川中央団地/図書館復活 木の香り漂う

壁一面に絵本が並ぶキッズスペースの子どもたち。本に出合う楽しさを味わってもらおうと、あえて迷路を 思わせるような造りにしている
小林朱里さん

 東日本大震災で分断された交通網が、長い一本の線につながろうとしている。傷跡を癒やしながら、少しずつ復興に向かう被災地の数々。点々と海沿いに続く駅を起点に訪ね歩いた。

◎宮城県南三陸町志津川 図書館司書 小林朱里さん(23)

 ここは天井に壁、本棚と机にもふんだんに南三陸の杉が使われ、木の香りがいっぱい。8年ぶりに復活した町の図書館です。
 所蔵している本の中にはもちろん、東日本大震災に関する物もあります。1960年にあったチリ地震津波の時に撮られた志津川の写真などを、展示することもあります。
 でも、「本の表紙を見るだけでつらい」と感じる地元の人たちもいます。それで並べ方に気を配って、入り口から少し離れたコーナーの本棚に震災関係の本を集めています。
 被災地の図書館にとっては、災害の記憶を伝えることは大切な役割だと思って仕事をしています。
 私は秋田県能代市の出身で、被災当時のことは知りませんが、復興工事の様子を見ただけでも「大変な災害だったんだ」と驚きました。
 この町の復興と未来を担う子どもたちに、できるだけ本に親しんでもらいたいといつも考えています。

◎志津川中央団地駅(気仙沼線BRT)

 志津川中央団地駅は2018年7月、気仙沼線BRTの新しい駅として建設された。そこから歩いてすぐの町生涯学習センターの中に南三陸町図書館がある。全国各地からこれまで3000冊を超える本が贈られたという。以前の図書館は津波で全壊した。

(文・写真 高橋諒)


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2019年07月21日日曜日


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