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<Eパーソン>建物の省エネ化支援

矢野利直(やの・としなお)早大卒。1987年入社。三菱エレベーターベトナム出向、本社ビルシステム海外事業部副事業部長などを経て2019年4月から現職。55歳。神奈川県鎌倉市出身。

◎三菱電機東北支社 矢野利直 支社長

 三菱電機は家電から人工衛星まで幅広い事業領域を持ち、先進技術で地球温暖化や人手不足といった社会課題の解決に挑んでいる。東北支社(仙台市青葉区)に4月に着任した矢野利直支社長に事業展望などを聞いた。(聞き手は報道部・高橋公彦)

 −電気など1次エネルギーの年間消費量の収支をゼロにする建築物「ZEB(ゼブ)」(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及に力を入れている。
 「世の中は化石燃料の消費抑制による低炭素社会の実現に向かっている。ZEB化には建物の高断熱化に加え、高効率設備の導入や運用開始後のエネルギーマネジメントが必要。当社は事業者への計画立案や業務支援をする『ZEBプランナー』にも登録している」

 −東北は寒冷地が多く、ZEBの導入が少ない。
 「ZEBにも段階がある。ゼロは難しい側面もあるが、省エネ対策で50%以上削減したZEBReady(ゼブレディ)や、再生可能エネルギーも活用して75%以上削減したNearlyZEB(ニアリーゼブ)があり、顧客の建物や採用する設備に応じて手伝いたい」
 「省エネ率の計算対象になるのは空調、換気、照明、給湯、昇降機の五つ。エネルギー削減量が一番大きいのは空調で、廊下など共用部分の一括管理が有効。次いで発光ダイオード(LED)照明の導入が効果的だ」

 −東北は人口減少が急速に進む。工場などの省人化、無人化の取り組みは。
 「顧客も当社も何をするべきか暗中模索している。IoT(モノのインターネット)を使って、ものづくりの効率化、省人化を図る時代が目の前に来ているとは思うが、まだ言葉が先行している」
 「この分野は顧客に合った機能や性能、仕様に変えて販売する必要がある。相互のコミュニケーションが非常に重要で、その仕組みをどうつくり上げるかがポイント。当社しかできない提案をしていきたい」

 −東日本大震災の遺児らを支援している。
 「社員の寄付金に会社が同額を上乗せし、団体などへ寄付する社内のマッチングギフト制度を活用し、2011年8月から続けている。親を亡くした子どもらが孤独に陥らず、明るく過ごしてほしいと願っている」


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2019年07月23日火曜日


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