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<参院選福島>危機感バネに組織総動員 森氏が52市町村を制し完勝

 3選を果たした自民党現職の森雅子氏(54)は、野党統一候補で無所属新人の水野さち子氏(57)に10万票余の大差をつけた。59市町村のうち中核市3市を含む52市町村でトップで、寄せ付けなかった。水野氏は全県的な知名度不足が最後まで響き、完敗した。
 森氏は分厚い党組織を生かした選挙戦で他を圧倒した。苦戦を見込んでいた党本部から激戦区に指定されたが、危機感をバネに県選出国会議員や県議、市町村議がフル回転。約140の支援団体も総動員し、公明党の比例代表候補との連動効果も大きかった。
 自民支持層の9割、公明支持層の7割を集め、無党派層からも4割以上の支持を得た。選挙区の投票率が52.41%で過去2番目の低水準だったことも、基礎票の多い森氏に結果的に有利に働いた。
 地域別では水野氏を地盤のいわき市で3万2000票、中通りの郡山市で1万5000票リードした。自民が比較的弱い福島市でも5000票上回り、2016年の前回参院選の県都決戦で自民候補が野党統一候補に1万3000票差をつけられた雪辱を果たした。
 水野氏は立憲民主、国民民主、共産、社民各党が共闘態勢を構築。連合福島も前面に立ち、与党陣営の向こうを張る組織戦を仕掛けた。しかし、投票率が想定の60%を大きく下回ったこともあり、目標とした50万票に遠く及ばなかった。
 立民、共産支持層の8割強、国民支持層の8割弱を固めたが、無党派層の支持に広がりを欠き、森氏と分け合った。年代別に見ても全ての年代で森氏の後じんを拝した。
 地元の会津若松市と喜多方市など周辺6市町村で森氏を上回った。ただ票差は最大の会津若松でも4000票弱で、反転攻勢の足掛かりにはならなかった。
 県内の野党共闘は16年参院選、17年衆院選に続く連勝を狙ったものの、態勢の構築と維持にエネルギーを割かれ、過去2回のように現職のアドバンテージがないと途端に苦戦を強いられる現実が露呈した。新人発掘の進め方も含め連携の見直しが急務となる。(福島総局・神田一道、関川洋平)


2019年07月23日火曜日


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