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生活クラブ連不買圧力 執拗に訴訟回避迫られ「今でも悪夢」

山形県遊佐町の水田地帯。コメ農家は生活クラブ連と提携生産や交流を続けてきた

 「今でも悪夢を見る」。庄内みどり農協(酒田市)と生産者のコメ代金を巡る争いに、提携先の生活クラブ生協連合会(東京)が介入したとされる問題。同農協の山形県遊佐町の共同開発米部会前部会長は、高圧的に組合長批判の撤回や提訴取りやめを迫られ、「取引停止になれば当時500人ほどいた会員に迷惑が掛かる。もう地元に残れないと思い悩んだ」と振り返る。

 前部会長は2011年、農協に販売委託したコメの代金精算で実態不明の諸費用を負担させられていると気付き、会員有志と是正を求め始めた。当時の組合長が非を認めて組合員全体に4億円弱を支払う考えを表明したのは14年。直後に生活クラブ連の介入が始まった。
 前部会長の記録によると、面識のない生活クラブ連の顧問や元幹部が自宅を相次いで訪れた。「組合長に辞職を求めたことを謝罪しろ」「裁判は避けた方がいい」などと迫られた。
 「俺の顔をつぶして人間として最低だ」。長電話で顧問に怒鳴られた。専務理事から誘われた飲食の席で、執拗(しつよう)に取引停止を持ち出されたこともあったという。
 精神的負担から数年間不眠が続いたという前部会長。「生活クラブ連は『消費者と生産者は対等』と言うが、実際は部会のコメを全て買ってもらうから逆らえない。『消費者運動の神様』のような顧問らが助けてくれると思ったら、逆に責められて恐ろしかった」と話す。
 生活クラブ連内には顧問や専務理事が主導した介入行為に否定的な見方があったとみられ、提訴後も取引は継続している。部会の農家らと長く交流する組合員の一部も顧問らの対応を批判し、前部会長らを支援してきた。
 組合員歴約40年という横浜市の女性(68)は「『買わない』は絶対に言ってはいけない言葉。理念から逸脱している」と憤る。同市の元組合員の女性(52)は「生産者や消費者より組織の拡大を最優先にするようになってしまったようだ」と嘆いた。


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2019年07月24日水曜日


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