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福島第2原発廃炉へ 住民安堵「帰還者増を期待」、作業や地域経済への懸念も

 東電が福島第2原発廃炉の正式決定を表明したことに、立地する福島県楢葉、富岡両町の住民から安堵(あんど)の声が上がった。今後の廃炉作業の安全性や地域経済の行方に懸念を示す意見もあった。
 2年前に避難先の郡山市から富岡町に戻った主婦武上ヒサ子さん(84)は「本当によかった。避難生活はつらく、悲惨な事故は繰り返してはならない。これを契機に町に帰還する人が増えるといい」と期待する。
 今後の廃炉作業の安全性に不安を覚える住民も。子ども2人を育てる同町の主婦三国桜さん(32)は「子どもたちが一番心配。事故が起きないよう進めてほしい」と注文した。
 楢葉町からいわき市に避難している建設業松田国義さん(61)は第2原発の建設と保守に携わった。「第1原発のような事故が起きるとは思わなかった。避難を強いられた住民や爆発した第1原発の姿を思うと廃炉に賛成」と語る。
 一方で第2原発は2町の経済や雇用を長らく支えてきただけに、廃炉決定に複雑な思いを抱く商工業者もいる。
 第2原発に隣接する楢葉町波倉行政区の区長で、昨年12月に地元で飲食・仕出し店を再開させた大和田正博さん(65)は「共存共栄で長年やってきて、地区活動にも協力してくれたので寂しい限り。廃炉はやむを得ないが、地域の発展につながる跡地利用を考えてほしい」と話した。
 富岡町商工会の遠藤一善会長は「廃炉に関わる人の流れや必要な職種は何なのかなどを見極め、商店の再開や他業種への新規参入を促したい」と地域経済の振興に生かす姿勢を示した。


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2019年07月25日木曜日


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