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福島第2原発廃炉へ 立地2町の財政に影響必至 交付金など大幅減

 東京電力が福島第2原発全4基の廃炉を正式決定すると表明し、財政面で同原発に依存してきた福島県楢葉、富岡の立地2町は対応を本格的に迫られる。各町が得ている交付金や固定資産税計約20億円の大幅減額が見込まれ、2町は代替の財源措置を国などに求める方針だが、めどは立っていない。(1面に関連記事)

 東電の正式表明を前に24日午前、福島第1(大熊町、双葉町)を含む原発立地4町による協議会の定期総会が楢葉町であった。終了後、宮本皓一富岡町長は「大きく経済、財政に影響する。雇用面などで地域全体を支えてきた面があった」と第2原発廃炉の影響に懸念を語った。
 約20億円の半分は原発立地に伴い国から支給される電源三法交付金、もう半分は発電所の固定資産税。福島第1原発事故前、一般会計予算の歳入で楢葉は約40%、富岡は約25%を占めた。事故後は復旧復興関連で予算規模が膨らみ、2019年度は当初ベースで楢葉約20%、富岡約10%と比率は低下した。
 復興事業はいずれ収束する。「仮にそっくりなくなってしまったら大規模な行財政改革は避けられない。投資的な事業もできなくなる」(楢葉町関係者)と深刻だ。
 実際、電源三法交付金は廃炉が決まると激変緩和を目的とした別の交付金に代わり、段階的に減って10年でゼロになる。
 2町は公共施設の維持管理費や人件費にも交付金を充てており、事業抑制といった歳出の切り詰めだけでは対応しきれない。一般財源の固定資産税も大幅減が避けられないとみられる。代替となる財政支援の要請で、2町は第1原発に近い扱いを念頭に置く。
 第1原発周辺7市町村には15年度以降、計画的な廃炉原発とは異なる枠組みが適用されている。事故による廃炉を踏まえ国が30年間、年84億円を支給する交付金を財源に県が補助金を交付。このため大熊、双葉の立地2町は事故前並みの金額を受け取っている。
 「第1原発事故が起きなければ第2原発廃炉はなかった」というのが楢葉、富岡両町の主張だ。24日の協議会総会であいさつした松本幸英楢葉町長は「通常の廃炉とは経緯が異なることを認識するよう国に働き掛けなければならない」と強調した。


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2019年07月25日木曜日


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