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福島第2原発の廃炉正式表明 東電社長、知事に

福島第2原発の廃炉を近く正式決定すると説明する小早川社長(左)

 東京電力の小早川智明社長は24日、福島県庁で内堀雅雄知事と会い、運転停止中の福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)全4基の廃炉を近く正式決定すると表明した。廃炉作業に伴う使用済み核燃料の一時的な貯蔵施設を構内に新たに設置する方針も併せて打診した。事故を起こした福島第1原発(同県大熊町、双葉町)と合わせ、県内の原発全10基が廃炉となる。

 小早川社長は内堀知事との会談で「第2原発の廃炉を取締役会に付議する準備を進めている」と説明。廃炉完了までには1基当たり30年程度、全4基に40年以上要すると明らかにした。
 1〜4号機建屋のプール内に保管する使用済み燃料など計約1万体は新設する貯蔵施設に移し、金属容器に収めて空冷する「乾式貯蔵」を採用する方針を示した。
 燃料の最終的な保管場所は「廃炉作業終了までに全量を県外に搬出する方針」と述べた。地域振興策として資機材調達に地元企業を参画させることも明言した。
 内堀知事は「県内原発全基廃炉に向けた大切な一歩になる。今後、スピード感を持って正式決定してほしい」と語った。東電が示した工程や燃料の取り扱いなどに関して「楢葉、富岡両町と協議し(受け入れの可否を)回答する」と応じた。
 東電は県からの回答を得た上で、今月中にも開く取締役会で廃炉を正式決定する。その後、原子力規制委員会に廃止措置計画を提出し、認可を受ければ実際の廃炉作業に着手する。廃炉にかかる費用は約2800億円を見込んでいる。
 第2原発を巡り、第1原発事故直後から廃炉を求める声が相次いだ。県議会は2011年の9月定例会で県内原発全基廃炉の請願を採択し、その後同様の意見書を3件可決。県も11年度以降、国と東電に文書と口頭で廃炉を約60回要請した。
 東電は18年6月14日、第2原発の廃炉方針を表明。直後に社長直轄のプロジェクトチームを発足させたが、1年以上具体的な工程を示さず、県が早期の正式決定を求めていた。
 小早川社長は会談後「第1原発に影響がないよう進める」と話し、第2原発の廃炉作業と両立可能との見通しを示した。燃料の県外の搬出先は「今後の検討になる」と明言を避けた。


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2019年07月25日木曜日


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