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宮城産牛DNA不一致 黒毛和種17頭、精液取り違えか

 石巻市の獣医師が人工交配し、2008年以降に生まれた黒毛和種の宮城県産牛のうち、市場に流通した17頭が血統書の子牛登記や登録証に記載された父牛とDNAが異なっていたことが26日、分かった。全農県本部などが実施した検査で判明した。人工授精記録と異なる種雄牛の精液を使って交配したとみられる。獣医師は県などの調査に「故意ではない」と話しているという。
 全農県本部などによると、24日現在、獣医師の人工交配で生産され、存命する149頭のDNA検査を終え、17頭が父牛と一致しなかった。内訳は繁殖用雌牛が10頭、子牛7頭。1頭が秋田県で繁殖牛として購入された以外は、全頭が宮城県内で流通した。
 登録で父牛が県基幹種雄牛の「茂洋」と記されていた2頭は実際、「忠勝美」と「北仁」の精液がそれぞれ使われていた。「安福久」と記載があるのに、「勝緑」「徳久福」の精液だったのが計3頭いた。
 宮城県などによると、秋田で飼育されていた繁殖牛の受精卵採取のため、DNA検査を実施したところ、昨年10月に不一致が判明。その後、獣医師が交配した牛を全農県本部などが調べ、一致しない牛が複数いることが分かった。
 全国和牛登録協会宮城県支部の情報提供を受け、県は5月9日、家畜改良増殖法に基づき、獣医師に対する立ち入り検査を開始。県の検査に、獣医師は「不注意や勘違いで精液を取り違えて授精証明書を発行してしまった」と説明。獣医師は年間200頭前後を交配していた。
 獣医師が交配した牛はさらに宮城県外で92頭確認されており、DNA検査を進めている。獣医師が交配した子牛は5月以降、全頭DNA検査を実施。クリアした牛を市場に回している。
 県は26日、全農県本部と共催で県内の農協や和牛改良組合向けに説明会を開き、経緯を報告した。8月上旬には人工授精師、獣医師を対象にした人工授精記録の検査を実施する方針。


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2019年07月27日土曜日


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