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震災伝承へ連携新組織 「3.11伝承ロード推進機構」設立へ

 東日本大震災の経験や記憶を産学官民が連携して伝承していこうと、東北経済連合会と一般社団法人東北地域づくり協会が、新伝承拠点組織「3.11伝承ロード推進機構(仮称)」を近く設立することが分かった。国土交通省、青森、岩手、宮城、福島の被災4県や仙台市、東北大なども参加する。
 震災伝承組織の設立は、以前から必要性が指摘されていたが、被災エリアが広範囲にわたることなどから、具体化の議論はなかなか進まなかった。震災10年目を前に推進機構を発足させ、震災の風化防止にもつなげたい考えだ。
 関係者によると、機構は一般財団法人として登記し、国交省東北地方整備局や被災4県、仙台市などの行政機関、大学、民間団体が加わる。代表には東北大災害科学国際研究所の今村文彦所長が就任する方向で調整が行われている。
 機構は被災地域の振興や交流人口拡大、他地域も含めた防災力向上などを目指し、被災4県の震災遺構や慰霊碑、モニュメントなどで形成する「3.11伝承ロード」を基盤に、教訓と復興の歩みを国内外に発信する。伝承ロードは、被災4県と仙台市などでつくる「震災伝承ネットワーク協議会」が募集し、今年3月末で震災伝承施設として192件が登録されている。
 機構は今後、他機関と協力し(1)防災や復興の教育・研修プログラムの開発(2)各地の伝承施設を回る視察旅行の企画(3)防災・減災のための調査・研究−などの事業に携わるとみられる。
 震災伝承を巡っては、2011年6月の東日本大震災復興構想会議が発信拠点の必要性を指摘。震災伝承ネットワーク協議会は18年11月、「産学官民を含め東北全体が連携し、震災伝承のネットワーク化を進める必要がある」との提言をまとめていた。


2019年07月29日月曜日


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