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<仙台・折立中自殺>いじめなど複数要因指摘 答申案の内容判明

 2017年4月、仙台市青葉区の折立中2年の男子生徒=当時(13)=が自殺した問題で、市教委の第三者機関、市いじめ問題専門委員会の調査部会が「いじめを中心とした複数の要因」が自殺につながったとする答申案をまとめたことが28日、分かった。調査部会は同日、遺族に内容を説明した。
 答申案によると、男子生徒は複数の教員にいじめを繰り返し訴えたが、学校は「男子生徒にも悪い点がある」との認識で、いじめが継続したという。教員による男子生徒への体罰もあり「いじめを助長」した。
 いじめは入学直後の16年4月に始まり、亡くなるまで約1年にわたり続いた。「『くさい』と悪口を言われた」「机に『死ね』と落書きされた」など、16年5月〜17年3月にあった事案8件をいじめと認めた。加害生徒は特定しなかった。
 男子生徒は5月以降、担任や別の教員にいじめを何度も訴えた。学校が実施した「いじめ実態把握調査」にも暴言、無視、暴力を受けたと答えたが、いじめは継続し、無力感が蓄積。自殺前は「ストレスが強く危険な心理状況だった」。
 男子生徒の訴えに学校は「加害生徒も悪いが、そうした行動を引き起こした原因には、男子生徒の言動の問題もある」として双方を諭すだけだった。男子生徒の保護者には6月まで連絡せず、加害生徒の保護者には全く連絡せず、親の協力を得ての指導はなかった。
 答申案は、こうした学校の対応が加害生徒に「自分たちの行動はある程度許容された」との印象を与えたと推測し「いじめが継続する一つの要因になった」と不十分さを指摘した。
 体罰は別々の教員による「大声を出した男子生徒の口に粘着テープを貼った」「居眠りした男子生徒の後頭部をげんこつでたたいた」の2件を認定。粘着テープの体罰は「周囲の生徒に、いじめは許されるとの誤ったメッセージを伝えた可能性」があると分析した。
 自殺する直前のきっかけは特定しなかったが、げんこつの体罰は前日で「心理面に影響を与えた可能性を否定できない」とした。
 答申案は男子生徒の自殺を「いじめを中心として、学校の指導が生徒の特徴を十分に踏まえず、保護者との連携不足など複数の要因が相互に関連しあった結果生じた」と結論付けた。
 専門委は今後、答申案を正式決定し、8月上旬に佐々木洋教育長に提出する。


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2019年07月29日月曜日


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