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逃げる裸馬捕らえ奉納 相馬野馬追閉幕

逃げ回る馬を必死で取り押さえる御小人

 福島県相馬地方の伝統行事「相馬野馬追」を締めくくる「野馬懸(のまかけ)」が29日、南相馬市小高区の相馬小高神社であった。野馬追の原形とされる勇壮な神事。境内を逃げる裸馬を素手で捕まえ、奉納した。小高区での神旗争奪戦も9年ぶりに復活し、観衆約2200人を楽しませた。
 騎馬武者が境内に追い込んだ裸馬に、白装束の御小人(おこびと)が次々とつかみかかった。荒々しく逃げ回る馬から振り落とされながらも3頭を無事に取り押さえた。
 争奪戦では、花火で次々に打ち上げられた15発の神旗めがけて30騎が手綱を操り、手柄を立てた子ども騎馬武者らに褒美が手渡された。
 小高区は東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示がほとんどで解除されて3年が経過した。居住するのは約3600人で、震災前の3割弱。
 避難先の会津若松市で家具製造に従事する板倉正直さん(62)は震災後も毎年野馬懸に戻っている。「震災前は野馬追に毎年出場した。原発事故が強制的に奪った町の環境はあまりに大きく、悔しい」と話した。


2019年07月30日火曜日


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