宮城のニュース

「日韓草の根 強める絆」韓国・昌原市の団体、多賀城を訪問 歴史的つながり縁

伝統舞踊を披露する韓国の昌原市の一行

 東日本大震災の復興支援で来日した韓国南部の昌原市の訪問団が30日、多賀城市文化センターで、同市の市民グループと交流した。古代の多賀城と朝鮮半島との歴史的つながりが縁となり、日韓関係が厳しい今こそ、両国の理解と友好を草の根レベルで深めようと、宮城県多賀城市を初めて訪れた。

 「多賀城南門復元の実現を目指す市民の会」が主催した。訪問団のメンバーは昌原市にある南山教会の信者で教育関係者ら23人。2013年から続く復興支援プロジェクト「日韓愛の絆 ザ・ドリーム」の一環で被災地を訪れた。
 訪問団は民族衣装を着て大型の扇を使う伝統の舞や楽器演奏を披露し、韓国料理を振る舞った。多賀城側からは約60人が参加し、手拍子などで盛り上げた。国指定特別史跡「多賀城跡」などにも案内した。
 訪問団の金鍾守団長は「古代からの歴史を学び、国の関係に振り回されない心からの交流にしたい」と述べ、市民の会の武島好代表は「韓国の人々との交流は初めて。2024年には多賀城創建1300年になり、今後も交流を深めたい」と話した。
 市民の会メンバーの主婦阿部純子さん(66)は「扇の踊りが素晴らしい。次回は多賀城側も踊りを披露したい」と語った。
 市民の会によると、多賀城は朝鮮半島にあった百済の最後の都をモデルに建設された。多賀城で陸奥守を務めた百済王(くだらのこにきし)敬福(きょうふく)(697〜766年)は百済の王族の子孫で、在任中に黄金が見つかり異例の出世をした。貞観地震(869年)では、倒壊した多賀城の再建に朝鮮半島の人々が尽力した。
 「日韓愛の絆 ザ・ドリーム」では、訪問団が宮城県石巻市や同県南三陸町などを訪れ、炊き出しや伝統舞踊の披露を通じて交流してきた。


関連ページ: 宮城 社会

2019年07月31日水曜日


先頭に戻る