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「福島ロボットテストフィールド」土留め鉄板現場埋設へ 110枚返却不能、追加費用発生か

 福島県などが浜通りに整備中の「福島ロボットテストフィールド」のうち、南相馬市原町区で進む大水槽建設工事で傾きやひび割れなどのトラブルが続いた問題で、県が土留めの鉄板約110枚を現場に残置することが分かった。一部を引き抜いた際に水槽が傾いたことから、残りは動かせないと判断した。リース品の鉄板を返却できなくなり、高額の追加費用が生じるとみられる。
 県によると鉄板は1枚の幅が50センチ、長さは17.5メートル。工事で地面を約10メートル掘り下げる際、約240枚を組み合わせながら差し込み、土留めをした。ロボット試験に使う鉄筋コンクリート製の水槽を造って外側を埋め戻した後、6月中旬に一部を引き抜くと水槽が傾いた。約半数が現場に残されている。
 県ロボット産業推進室は「傾きの原因は断定できない」としつつ、鉄板を引き抜いた際、土台に敷き詰めた砕石が動いた可能性があるとみている。傾きの状態を経過観察する一方で建屋部分の工事を進める必要もあり、残りの鉄板はそのまま埋めることにした。
 鉄板は利用が終わり次第リース業者に返却予定だった。鉄板の値段は重量に応じて決まり、残置する110本の総重量は約200トン。工事とは無関係のメーカーは取材に「当社では2300万円ぐらいになる」と指摘した。
 残置で鉄板上部の切断といった手間が増える一方、引き抜く作業は不要になる。同室は「今の予算で吸収できるかどうかも含め精査している。必要な場合は県議会に諮る」と説明する。
 大水槽は「屋内水槽試験棟」の設備の一つで、東北建設(南相馬市)が施工を請け負った。6月上旬には水槽に生じたひび割れから地下水らしき水が染み出すトラブルもあった。


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2019年08月01日木曜日


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