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被災地の食文化次代に 鈴木酒造がHPで募集 伝統の味やB級も 来年3月11日公開

被災地ゆかりの食を集めるプロジェクトのホームページを示す鈴木社長

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で福島県浪江町から長井市に醸造拠点を移した鈴木酒造店が、自然災害の被災地の食文化を次代に引き継ごうと各地域に根差したメニューを公募している。「甦(よみがえ)る食の縁プロジェクト」と銘打ち、伝統食からB級グルメに至るまでの各地の「食」を、震災から9年となる来年3月11日にインターネット上で公開する。
 プロジェクトは、被災を機に失われる恐れのある食文化を広く公開することで復興に役立てるのが狙い。プロジェクトは誰でも参加することができる。かつて口にしたその土地ならではの食とその思い出を書き、ホームページ(HP)から応募する。
 これまでに寄せられた十数件はいずれも浪江町ゆかりのメニューで、水を使わないアンコウ鍋「どぶ汁」や、すりつぶしたズワイガニをみそであえる「がにまき」など。「晴れの日に家族でおいしく食べたあの頃が懐かしい」といった思い出がつづられているという。
 鈴木大介社長は「大災害であればあるほど地域は分断され、食文化が途絶えてしまう危機感がある。データを残せば継承して活用できる」と話す。
 プロジェクト名の「甦る」は、鈴木酒造店が蔵を受け継ぐ前の酒造会社が造っていた日本酒の銘柄。震災後、被災者交流事業として市内のNPO法人などと共同で醸造を続けている。
 連絡先は鈴木酒造店長井蔵0238(88)2224。


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2019年08月01日木曜日


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