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福島第1原発1、2号機の共通排気筒解体に着手 来年3月末までの完了目指す

排気筒の筒頂部につり上げられる解体装置(代表撮影)

 東京電力は1日、福島第1原発1、2号機の共通排気筒(高さ120メートル)の上半分を解体する工事を始めた。地震の揺れに伴う倒壊リスクを低減するのが目的で、来年3月末までの完了を目指す。
 解体工事は福島県大熊町のプラント建設会社エイブルが担当する。解体装置をクレーンでつり上げ、約3時間かけて筒頂部に装着。初日は排気筒回りの付属物を切断した。機器の不具合で作業が約5時間中断するトラブルもあった。
 筒本体の解体は2日から行う。解体装置に付属の切断器具を使い、筒頂部から2〜4メートル間隔で輪切りにして取り外す。周辺は放射線量が高く、作業員は約200メートル離れた大型バスから遠隔操作で動かす。
 排気筒は事故時、放射性物質を含む蒸気を外部に放出するベントに使われ、底部は放射線量が高い状態が続く。部材の一部に水素爆発で生じた破断もあり、倒壊のリスクが指摘されていた。
 排気筒解体は3月に始める予定だったが、作業手順見直しで5月に延期。その後、解体装置をつるすクレーンの高さ不足が判明して再延期した。クレーンを排気筒に約7メートル近づけるといった対策を講じ、作業開始にこぎ着けた。
 第1原発の磯貝智彦所長は取材に「高さ不足はわれわれの確認不足が原因だった。今後は現場確認を徹底して進める」と強調。エイブルの岡井勇取締役は「住民が安心して帰還できるよう、地元企業として解体を成功させたい」と話した。


2019年08月02日金曜日


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