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軽減税率レジ導入、東北で想定の4割弱 中小小売店「負担大きい」

経産省などが主催した軽減税率対応レジのPRフェア=6月、仙台市宮城野区

 10月の消費税率10%への引き上げが2カ月後に迫る中、東北では増税に伴い導入される軽減税率に対応したレジの導入が進んでいない。東北経済産業局によると、6月下旬までに対応レジ購入などの準備が完了したのは想定の4割弱。対応レジが間に合わないと消費者の混乱を招く恐れがある一方、高齢の商店主らからは負担感を訴える声も聞こえる。
 「増税が近づくと申し込みが増え、間に合わない可能性がある。7月中にレジメーカーに問い合わせるなど早めに対応してほしい」
 仙台市内で7月中旬にあった説明会。参加した小売業者らに、経産局商業・流通サービス産業課の村田久明課長が呼び掛けた。
 経済産業省では、レジの購入、改修を支援する補助金の交付決定数から、中小業者の対応レジ導入率を推計している。経産局の担当者によると、全国平均でも導入想定の4割弱にとどまるが「東北6県はさらに低い」と語り、強い危機感をにじませる。
 補助金利用には9月末までにレジを購入・改修し、支払いも終える必要がある。増税まで2カ月を切り、メーカーの関係者は「複数税率のシステムが複雑な上、申し込みが殺到すると製品在庫や技術者不足で設置が間に合わない恐れもある」と懸念する。
 対応レジがないと、小売店などはレシートに税率の区別を記載できず、顧客とのトラブルを招きかねないが、東北の中小事業者の動きは鈍い。特に鮮魚店や青果店といった生鮮食品を扱う個人商店はレジを導入しない店舗が少なくない。従来レジを使っていない店や、高齢のため買い替えをためらう店などだ。
 仙台市の青果店店主は「野菜や果物といった商品は8%だが、来年有料化されるレジ袋は10%で処理しなければいけない。増税と同時にキャッシュレス決済端末を導入する手間も含めて、現場の負担は大きい」と不安を募らせる。
 経産局も個人商店の導入遅れを課題と捉えている。6県の県庁所在地で説明会を開いているほか、商店街や商工会議所と連携した講習会を実施。仙台ではメーカーを集めたフェアも開き、導入促進に力を入れる。
 村田課長は「機種によってはレジの在庫がなく、すぐには対応できないメーカーもあると聞く。軽減税率の導入に向け、対応レジに関する呼び掛けを強めていきたい」と話す。

[軽減税率対応レジ]軽減税率の導入で消費現場には8%と10%の消費税が併存し、小売店などは二つの税率の商品を区別してレシートに記載するよう義務付けられる。政府は軽減税率対応のレジを導入する負担を抑えるため、1台につき20万円を上限とする補助制度を創設。2016年4月に受け付けを始めた。


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2019年08月02日金曜日


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