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<いぎなり仙台>アート見るべ![6]漫画に登場 知名度向上/富沢・長町南(太白区)

堀口さん作「燦 Sun」
建畠さん作「WAVING FIGURE」

 仙台市太白区の市体育館の入り口から真っすぐ進むと、2階まで吹き抜けのロビーの壁に、金色に輝く最大幅約5メートルの丸いレリーフがある。堀口泰造さん(1916〜99年)の「燦 Sun」(84年)だ。
 眉や鼻、口のような凹凸があり、人間の顔にも見える。宮城県が舞台の高校バレーボールの人気漫画「ハイキュー!!」に登場することから、近年は県外でも知名度が高まっている。
 「目を入れず、わざと顔の中心をずらすことで、見る人に想像の余地を与える秀逸な作品だ」と語るのは泉区のベニヤ板造形作家横山信人さん(39)。1階から見上げられるだけでなく、2階から眺められることも計算してあるという。
 体育館から北に徒歩約15分、太白区役所の脇には建畠(たてはた)覚造さん(19〜2006年)の「WAVING FIGURE」(91年)。曲面に映り込む風景がゆがんで見える点を挙げ、横山さんは「現実の多様性を見せる面白いアプローチ」と評価した。
(桜田賢一)

[堀口泰造さん]堀口さんは抑留体験を基にした「捕虜」シリーズが代表作。「燦」の制作時「スポーツが生命の輝きを増すものなら、太陽こそ、その象徴。顔を与えて私たちとの距離を近づけたい」との言葉を残した。建畠さんは国内で抽象彫刻の制作を推し進めた第一人者。


2019年08月03日土曜日


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