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<岩手県知事戦>現職達増氏「総合計画が私のマニフェスト」 分量は900ページ超、浸透困難?

岩手の針路を記した県総合計画「いわて県民計画」

 任期満了に伴う岩手県知事選(22日告示、9月8日投開票)で、「総合計画が私のマニフェスト(公約集)」とした4選を目指す現職達増拓也氏(55)に「900ページ超の計画を有権者にどう伝えるの?」という難題が立ちはだかっている。ただ、苦しいのは反現職を掲げて元県議の新人及川敦氏(51)を擁立する自民党も同様だ。何しろ県議会で知事の総合計画案に賛成していたのだから…。

 2019〜28年度の10カ年に及ぶ総合計画は県の政策の最上位に位置し、東日本大震災からの復興、産業振興、福祉、教育などあらゆる施策の土台となる。理念に「県民の幸福追求」を掲げたのが特徴だ。
 「選挙を通じて県民の皆さんに浸透させたい」「私が広めて歩く」。達増氏は定例記者会見でこう繰り返すが、実物はA4判で8冊、計962ページ。県のホームページでも閲覧できるが「県民一人一人に熟読してもらうのは困難な分量」(県政策推進室)だ。
 そこで県は要約版パンフレットを8月末に作成。各市町村役場などで配布することにした。絶妙のタイミングだが、県政策推進室は「知事選とは無関係」と現職への「忖度(そんたく)」を否定する。
 達増氏を推す国民民主党県連の高橋元・代表代行は「総合計画はできたばかりでまだ浸透していない。各県議が得意分野や地域課題と絡めて有権者にアピールしたい」と話す。
 一方、立候補表明が7月上旬と出遅れた及川氏は「総合計画マニフェスト」に対抗する公約の策定を急ピッチで進めている。
 県議会では達増県政に批判的な議員らが「県が県民の『幸福』を定義するのは出過ぎ」「岩手の課題解決に結び付かない」と論戦を仕掛けたものの、最終的にはことしの2月定例会で全会一致で承認した。
 「県議会では賛成しても知事選では対抗」という姿勢について、岩崎友一自民党県連幹事長は「復興を進めるために賛成したが、全てに納得したわけではない」と説明。「この計画で岩手の未来が開いていくのか、疑問はある」と強調した。
 及川氏自身は「達増氏のマニフェストにはなく、自分なりの視点でちょっと面白い人口減少対策などを加えたい」と語り、近々発表する公約に自信をのぞかせた。


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2019年08月03日土曜日


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