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<人駅一会>(9)陸前小泉/校庭再生 芝の広場に歓声

柔らかな芝生の上で思う存分、サッカーを楽しむ地元スポーツ少年団の子どもたち。 旧小泉中の校舎に、かつてのような歓声が響く
菅原英俊さん

 東日本大震災で分断された交通網が、長い一本の線につながろうとしている。傷跡を癒やしながら、少しずつ復興に向かう被災地の数々。点々と海沿いに続く駅を起点に訪ね歩いた。

◎宮城県気仙沼市本吉町 スポーツ少年団代表 菅原英俊さん(66)

 かつての気仙沼市小泉中の校庭がこの夏、見事な芝生の広場に生まれ変わりました。2年前に近くの学校に統合されて廃校になりましたが、人を呼び戻そうと気仙沼青年会議所が立ち上がってくれました。
 校庭を芝生の広場にするよう呼び掛け、地元の人たちの手で植えています。
 去年7月に植えた苗はすくすく成長し、すっかり深緑に。この日は、地元と山形県白鷹町のスポーツ少年団同士の交流試合です。親も応援に駆け付け、とてもにぎやかでした。
 せっかく立派な広場ができたので、サッカーだけじゃもったいない。お祭りやグラウンドゴルフなんかで、気軽に住民が集まる場所になってほしいものです。周りには昔ながらの桜の木も残っています。春は芝生に寝転んで花見、なんてのも気持ちいいでしょうね。
 8年前、この校庭には被災者の仮設住宅が建っていました。ずいぶん時間が過ぎた気もしますけど、あの日の津波のことを忘れてはいけません。

◎陸前小泉(気仙沼線BRT)

 気仙沼市の小泉地区は東日本大震災で津波に見舞われ、陸前小泉駅の駅舎やホームも流失した。駅から500メートルほど離れた旧小泉中の体育館では、500人を超える人たちが避難生活を送った。校庭には93戸の仮設住宅が建設され、生徒は残りの狭いスペースを使って運動会を開いていた。

(文・写真 鹿野智裕) 


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2019年08月04日日曜日


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