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<いぎなり仙台>アート見るべ![7]一事を成した威容 今に/勾当台公園(青葉区)

翁さん作「谷風」
菊池さん作「林子平之像」

 仙台市青葉区の市地下鉄南北線の勾当台公園駅周辺は、市内随一の野外彫刻の名所となっている。今回紹介するのは、江戸時代後期に活躍した人物を題材にした2体。
 太い首を囲むように隆起した僧帽筋。大地を力強く踏みしめる象のような2本の足。翁観二さん(東京都、1937年〜)の「谷風」(71年)だ。
 谷風は、18世紀後半に活躍した仙台出身の名横綱。過去には昇進した新横綱が、像を前に土俵入りを披露したことも。河北美術展顧問の彫刻家亀井陽逸さん(71)=登米市=は「錦絵などを参考に想像力を働かせて制作したのだろう。大横綱の威厳が迫る」と作家の苦労を推し量る。
 公園の北端、バス停近くに鎮座するのは、菊池一雄さん(1908〜85年)作の「林子平之像」(77年)。林は18世紀末、海防の重要性を説き「海国兵談」を著した仙台の思想家。
 「隅々まで丁寧な作り」と亀井さん。「あめ色を帯びたはかまの艶やかな色合いが素晴らしい。具象彫刻の神髄」とたたえる。
(三浦康伸)

[翁観二さん]翁さんは、東京都出身ながら、戦時中、宮城県川崎町に疎開するなど宮城・仙台とつながりが深い。1975年、県芸術選奨を受賞している。菊池さんは東京芸術大名誉教授。戦後の具象彫刻を代表する作家で、代表作に「平和の群像」がある。


2019年08月05日月曜日


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