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七夕まつり 手作り展示令和でも 仙台・根白石

「七夕の部屋」には、平さんが丹精込めて作った色とりどりの七夕飾りが並ぶ=仙台市泉区根白石

 令和初の仙台七夕まつりが6日、開幕した。見物客が集中する仙台市中心部だけでなく、周辺商店街などでも昔ながらの七夕飾りが街を彩る。まつり協賛会は今年、周辺9商店街を巡る「親子クイズラリー」を初めて企画。中心部とはひと味違う、素朴な魅力をアピールする。

 仙台市中心部から北西に10キロ離れた泉区根白石。主婦平柳子さん(73)は、昭和、平成を過ぎて令和になった今年も、自慢の七夕飾りを自宅の軒下に飾り付けた。
 準備を始めるのは正月すぎ。折り鶴を1日10羽ずつ、きれいに箱に敷き詰める。「折り目がきれいにピンとなっているとうれしくなる」。七夕本番まで日々、達成感を感じられるのが魅力という。
 18歳から結婚するまでの8年間、市中心商店街の手芸店で働いた。夏が近づくと社員総出で七夕飾り作りに取り組んだ。昭和の古き良き思い出だ。
 平成に入って子育ても一段落した1997年、最愛の夫を交通事故で亡くした。老後は2人で旅行することが楽しみだった。「心にぽっかり穴があいた」と振り返る。
 根白石地区は81年から、「民俗七夕まつり」として商店や家の前に吹き流しや植木鉢の竹飾りを展示している。平さんは10年ほど前、「自分も地域の役に立てれば」と久しぶりに飾り作りを始めた。
 最初の短冊に、歌手さとう宗幸さんのヒット曲「青葉城恋唄」の歌詞を書いた。「あの日と同じ七夕祭り」「あの人はもういない」。夫への思いが募った。当時小学生だった孫が「ばあちゃんのが1番だよ」と言ってくれた。それから毎回欠かさず参加している。
 自宅の玄関脇には「七夕の部屋」がある。倉庫を改装した10畳ほどのスペースにこれまでの作品を並べ、作業場にしている。「ここにいると落ち着くの。私の生きがいだから」と笑う。
 今年のテーマは令和。濃い藍色の飾りは「夏の空によく映えるでしょ」。新しい時代も、自分と家族の健康を、飾りに託す。


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2019年08月07日水曜日


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