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<いぎなり仙台>アート見るべ![8]童話的世界自由に解釈/川内(青葉区)

藤原さん作「逓―昨日・今日・明日―」
武藤さん作「風の環 PAX2001」

 巨大でごつい金属の固まり。まるでロボットのようだ。仙台市博物館(青葉区川内)の前には、彫刻家藤原吉志子(よしこ)さん(1942〜2006年)が手掛けた「逓(てい)−昨日・今日・明日−」(95年)がある。高さ7メートルを超す作品をよく見ると、表面には家々にせっせと手紙を届ける郵便配達員たちの姿。童話的な世界が楽しい。
 「未来への希望や風刺など、360度からさまざまな解釈ができるところが面白い」と宮城教育大教授の虎尾裕さん(60)=彫刻・立体表現=が評価する。
 白い大理石の輪が、木々を背に映える。市博物館に近い仙台国際センターの前庭にある「風の環(わ) PAX2001」(01年)は、仙台市出身の彫刻家武藤順九さん(イタリア、1950年〜)の作品だ。
 正面に見える面が背後へと続くねじれた造形が特徴。「シンプルで分かりやすい。風を感じる」と虎尾さん。左上が欠けた台座にも注目したい。「彫刻と一緒に、上に抜けるような流れを作り出している」(小泉智子)

[藤原吉志子さん]藤原さんは数多くのパブリックアートを手掛けてきた。夢メッセみやぎ(宮城野区)の入り口にあるゲートの装飾もその一つ。

[武藤順九さん]武藤さんは2000年にローマ・バチカンの法王宮殿に作品が永久設置されて以降、シリーズ「風の環」の制作を続けている。


2019年08月08日木曜日


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