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デブリ取り出しは2号機から 原賠機構が「戦略プラン」公表

 原子力損害賠償・廃炉等支援機構は8日、東京電力福島第1原発の廃炉に向けた2019年度「戦略プラン」の要旨を公表した。溶融核燃料(デブリ)の取り出しを21年に最初に着手する初号機に関し「安全、確実、迅速に開始できる2号機が適切」と明記。初号機を2号機とする方向性が公式に示されたのは初めて。
 炉心溶融を起こした1〜3号機で原子炉格納容器内の調査が最も進み、作業環境の放射線量も比較的低いことなどを理由として挙げた。デブリはアーム型の装置を使って把持、吸引するといった方法で少量ずつ取り出し、乾燥させた状態で敷地内で一時保管する。
 取り出し前の取り組みとして、格納容器内の干渉物を撤去する際の放射性物質を含むちりの飛散防止、有人の準備作業に先立つ原子炉建屋内の線量低減が必要と指摘。デブリを一時保管する施設などの設置を念頭に「余裕を持った敷地の利活用が課題」とも記載した。
 このほか、使用済み燃料プールからの燃料取り出しで「より安全を重視した慎重な取り組みが必要」と強調。現時点では取り出し前に原子炉建屋上部を解体する方針の2号機に関し、放射性物質の飛散を防ぐ観点から解体しないプランも検討しているという。
 2号機は18年1月、格納容器底部にデブリとみられる堆積物が確認された。今年2月、つり下げ式の装置による接触調査で小石状や棒状の堆積物が動かせることも分かった。東電は本年度下期、より広範囲の内部調査を予定している。
 機構は秋にも正式なプランをまとめる。政府は機構の提案を踏まえ、廃炉に向けた「中長期ロードマップ(工程表)」を改定する。


2019年08月09日金曜日


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