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裁判員協力 雇用主に要請 福島 地裁と商議所が連携

依頼文を持つ後藤次席書記官(右)と今野総務課長

 裁判員候補者の辞退が年々増加している問題で、福島地裁は福島商工会議所(福島市)と連携し、中小企業の雇用主に協力を呼び掛ける取り組みを始める。地裁によると、裁判所が経済団体と連携し、裁判員の雇用主に理解を求めるのは東北で初めて。
 地裁と商議所が9日、地裁で記者会見して明らかにした。説明によると、裁判員6人と補充裁判員3人程度を選任した際、雇用主宛ての協力依頼文を裁判員に配布する。文書では審理日程や業務内容を紹介した上で、休暇取得に理解と協力を呼び掛ける。
 地裁の後藤巌刑事次席書記官は「適切に情報発信して雇用主の理解を得る努力を続けたい」、商議所の今野秀幸総務課長は「裁判員裁判への参加は企業の社会的責任を果たす意味でも重要だ」と語った。
 同商議所の会員は中小の約4000事業所。地裁は他地域の商議所や経済団体にも同様の働き掛けをする方針だ。
 裁判員制度は5月に10周年を迎えた。最高裁の統計では、2009年に53.1%だった辞退率はほぼ毎年上昇し、18年は67.0%。辞退者の約3割が「事業における重要用務」を理由に挙げた。18年の審理期間は平均10.8日と長期化し、職場など周囲の理解が不可欠となっている。


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2019年08月10日土曜日


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