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<原発・福島のいま>福島第1処理水 政府小委、貯蔵継続の可能性議論 保管量「説明不足」指摘も

 東京電力福島第1原発の汚染水を多核種除去設備「ALPS(アルプス)」などで処理した水の処分方法を検討する政府の小委員会が9日、東京都内であった。昨年8月の公聴会で提案された処理水の貯蔵継続の可能性を初めて議論した。
 放射性物質トリチウムを含むALPS処理水などの貯蔵継続は、別の作業部会が2016年に整理した海洋放出、地層注入など5種類の処分方法に対し、公聴会の出席者が「第6の選択肢」として挙げていた。
 永続的な貯蔵は複数の委員が否定的な見解を示した。長期間貯蔵するほど放射能が自然に低減するメリットがあるが、ある委員は「決してゼロにはならない以上、結局は処分方法を議論するしかない」と述べた。
 東電が敷地の制約を理由に処理水の保管上限を137万トンとし、22年夏にも「満杯」となる見通しを示した点には、多くの委員が説明不足や再検討の必要性を指摘した。
 敷地北側の空き地を残土置き場などに使う東電の方針にも「(放射性物質濃度が低い)安全な土も敷地内に保管するのに、処理水は環境に放出するのは理解されにくい」と疑問視する声が出た。委員が第1原発の敷地の拡幅に言及する場面もあった。
 委員の1人は「風評被害を抑えるために処理水をため始めたのだから『敷地が足りなくなったから処分する』という話にはならない」とくぎを刺した。
 会合後、東電福島第1廃炉推進カンパニーの松本純一廃炉推進室長はタンクの増設に関し「現時点で一基もどこにも造れないわけではない」と説明した。


2019年08月10日土曜日


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