宮城のニュース

<この人このまち>「よそ者」視点 町おこし

しんやま・たかよし 1956年、京都市生まれ。東海大卒。85年の結婚を機に妻の実家の柴田町に移住。97年、ジェットインターネット創業。2016年にしばたの未来社長。

 船岡城址公園など桜の名所として知られる宮城県柴田町。ただ、桜のシーズン以外に大きな観光行事はなく、交流人口拡大に課題を抱える。そんな町を元気にしようと、京都出身の「よそ者」晋山孝善さん(63)は町づくり会社「しばたの未来」を設立。社長として町おこしに奮闘する。(大河原支局・山口達也)

◎しばたの未来社長 晋山孝善さん(63)/ビジネスとして事業を永続する。やりがいだけで終わらない。

 −「しばたの未来」とは、どんな会社なのですか。
 「国の地方創生事業を受け、2016年2月に発足しました。柴田町も人口減少の流れが止まりません。人口減を緩やかにとどめ、町を元気にできるか。そのためのイベント企画や地場産を使った商品開発、販路開拓などを支援し、事業化していく会社です」
 「社員は自分も含め3人。大事なのはビジネスの視点を持つことです。非営利のNPOだと補助金が打ち切られれば継続は難しいし、やりがいだけで終わってしまう可能性もある。町おこし事業を永続するため株式会社にしました」

 −「よそ者」の晋山さんが、なぜ町おこしに携わったのですか。
 「柴田で人生の半分以上過ごし、世話になった町です。子どもたちも愛着、誇りを持って今後も住んでほしい。そうなることで人口減も止められる。その引き継ぎ役として、魅力ある町にしていきたいと思いました」

 −どういった事業展開を考えていますか。
 「地域おこしの一つは歴史おこし。地元で埋もれている歴史の掘り出しに取り組んでいます。一つがNHK大河ドラマで江戸時代の伊達騒動を扱った『樅(もみ)ノ木は残った』。ご当地大河ドラマの先駆けと言われ、柴田が主な舞台です」
 「ほとんどの若い人は知らないでしょうし、年配の方も頭から離れている人が多いでしょう。来年で放映50周年になるので、歴史イベントを企画しています。そこで柴田の魅力を再発見してほしい」

 −よそ者の視点で柴田の「ここがもったいない」点はありますか。
 「町内にはJR東北線の駅が二つありますが、駅名は船岡と槻木で柴田が付かない。隣の岩沼市、大河原町は自治体名の駅。そこが柴田の知名度の低さに表れているのかもしれません」

 −今後の予定は。
 「近く事務所を移転します。カフェとレンタルオフィス、貸会議室を併設した交流スペースにします。起業する際、ここを会社登記してもいい。ラーメン店にしろネイルサロンにしろ、小さな起業がしやすい町にしたい。そういう形で若者を呼び込みたいです」


関連ページ: 宮城 社会

2019年08月12日月曜日


先頭に戻る