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不要な車、寄付に換金 石巻市の「日本カーシェアリング協会」が無料引き取り

寄付する車の前で廃車への同意書をアイエス総合の社員に手渡す松川社長(右)

 宮城県石巻市の一般社団法人「日本カーシェアリング協会」は、走行不能などで不要となった車両の無料引き取りを始めた。提携するリサイクル業者が買い取り、協会への寄付金に換わる仕組み。引き取り希望者と協会、リサイクル業者の3者にメリットが生まれる循環をつくり、全国各地の被災地で展開する移動支援活動を充実させる。
 協会には全国から使用可能な車両が寄付され、現在100台以上を保有する。今回の仕組みで引き取った車両による寄付金は、保有車両の維持管理費用に充てる。
 仕組みを始めるに当たり協会は6月、登米市の自動車リサイクル業「アイエス総合」と協定を締結した。同社は車両を買い取った後に分解し、部品を再利用・再資源化する。後に寄付金となる1台当たりの買い取り額は軽乗用車が5000円以上、普通乗用車は1万円以上を見込む。
 協定締結後、大阪府の企業と静岡県の個人が協会に軽乗用車を1台ずつ寄付。今月8日には石巻市の建設業松川工業所が普通乗用車1台を贈った。同社の松川きみ子社長は「廃車同然の車を無料で引き取ってもらえる上、誰かの役に立つのならうれしい」と話した。
 協会はまた、8月を「乗らない車を寄付する月間」に設定。高齢者が免許返納後に車を運転して事故を起こすケースが相次ぐ現状を踏まえ、返納後速やかな車の処理を呼び掛ける。
 石渡賢大マネージャー(29)は「お盆は家族が集まる期間。家族で高齢者の免許返納や車の処理を考えてほしい」と話す。
 車両引き取りの連絡先は日本カーシェアリング協会0225(22)1453。

[日本カーシェアリング協会]2011年7月設立。寄付された車を地域住民が活用し合う「コミュニティー・カーシェアリング」を石巻市の仮設住宅や災害公営住宅などで導入。現在は市内10カ所、岡山県内2カ所で展開している。東松島市や宮城県女川町、鳥取県でも実施する予定。16年の熊本地震や18年の西日本豪雨などの被災地で被災者らに無料で寄付車を貸す支援にも取り組んでいる。


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2019年08月12日月曜日


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