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<盛岡市長選>中心街活性化策が論点に、大型施設の閉鎖や移転で歩行者通行量は10年で6割減

歩行者の姿もまばらな大通商店街

 任期満了に伴う盛岡市長選(18日告示、25日投開票)の告示まで、11日で1週間となった。県都の中心市街地では古くから続く商店街の風情が失われ、大型施設の閉鎖や移転が相次ぐ。選挙戦では、にぎわいを取り戻すための活性化策が論点の一つになりそうだ。(盛岡総局・浦響子)

 JR盛岡駅と市中心部の内丸地区を結ぶ約600メートルに、かつては地域密着の個人商店が軒を連ねた大通商店街。2017年に飲食店の数が物販店を上回り、今では路面103店舗のうち居酒屋などの飲食店が40軒を占める。
 夜は飲食店の利用客でにぎわうが、民間企業の調査によると、18年の商店街の1日当たりの歩行者通行量は、10年前に比べて平日で66.0%、休日で67.8%も減少した。
 大通商店街協同組合の中村正樹事務局長は「商店街の将来像を明確にしなければならない」と危機感をあらわにする。
 大通商店街のほかにも、中心市街地では6月に大型商業施設「ななっく」が閉店し、9月には岩手医大病院が移転予定。空洞化への懸念が広がっている。
 市は18年3月に中心市街地活性化策を策定したが、実施事業は「商店街イベントへの経費補助」「空き店舗への入居補助」など目新しさに欠ける。
 岩手県立大の倉原宗孝教授(都市計画学)は「盛岡は魅力ある個々の素材がうまく結び付いていない。市の構想も市民と共有されていない」と指摘。「複数の課題が表面化した今こそ、市民を交えた議論が必要だ」と語る。
 市長選には5選を目指す現職谷藤裕明氏(69)、共に新人の会社役員内舘茂氏(52)、元県議福井誠司氏(60)が立候補を表明している。
 中心市街地の活性化について谷藤氏は「周辺部から人を呼び込む交通網の構築」、内舘氏は「容積率の緩和による建物利用の高度化」、福井氏は「古いビルの総合的な建て替え」などを訴えている。


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2019年08月12日月曜日


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