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防潮堤に巨大アート 懐かしい風景や未来描く 南相馬・小高

塚原海岸の再興を願って開幕したアートフェス

 東日本大震災で津波被害を受けた南相馬市小高区の塚原海岸で11日、「塚原海岸アートフェス」が始まった。新たに整備された防潮堤に地区の震災前の様子と未来を描いた大きな絵を飾り、かつての住民らが手形を押した陶板も除幕した。
 東京電力福島第1原発20キロ圏内にあり、3年前の避難指示解除後に帰還した住民らによる実行委員会が初開催。2年前に戻った村井俊道会長(67)が「わが古里の塚原海岸。憩い、癒やしの場として足を運んでください」とあいさつした。
 絵画は東京のアーティスト2人が協力。かつて海岸で行われていた地引き網の様子や伝統行事の相馬野馬追、小高川での釣り風景などが描かれた8枚の防炎シートに住民らが絵付けをした。訪れた約50人が115人分の手形とともに懐かしそうに見入った。
 地区の自宅が被災し、今は原町区に住む佐藤国芳さん(71)は「ここで生まれ育った。別荘でも建て、いつか戻ってきたくなる」と話した。
 村井会長によると、塚原地区では津波で18人が犠牲になった。120戸あったが、帰還したのは35戸ほどだという。「ここに生きた証しを見てほしい。再興につなげたい」と語った。絵画展示は18日まで。


2019年08月12日月曜日


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