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山形・置賜で半世紀 唯一の百貨店 大沼米沢店が閉店

午後6時半の閉店後、店舗前で大勢の常連客らに最後のあいさつをする西名店長(右)ら社員
閉店を惜しむ買い物客で朝からにぎわった店内
閉店間際、駆け付けた常連客たちにバラの花束を手渡し感謝を伝える西名店長(左)

 百貨店大沼(山形市)の米沢店(米沢市)が15日閉店し、約半世紀の営業に幕を下ろした。置賜地方で唯一の百貨店で最後の買い物をしようと、午前10時の開店前から100人を超える常連客が店先に列を成し、閉店を惜しんだ。
 最後の開店に合わせ、通常通り入り口に立った西名浩子店長ら従業員たちは、包装に「感謝」と書かれたうるち米を先着100人に配って客を出迎えた。
 4月から順次閉店セールを行ってきた米沢店。この日はパート・アルバイトを含め、約70人の従業員を大幅に上回る130人で接客に当たった。1〜3階全コーナーに特売品が並び、多くの買い物客が目当ての商品を購入。大沼特製の買い物袋を複数提げて店を出る姿が目立った。
 米沢店は1970年、置賜地方初の百貨店として開業。90年代初めの最盛期は年間約60億円の売り上げがあったが、今年2月期決算では約12億円に落ち込んだ。大沼の幹部社員でつくる「大沼投資会社」が同3月に新たな親会社となり、4月、経営再建策の一環で米沢店閉鎖を発表した。
 米沢店近くで飲食店を営み、長年利用してきたという石川千恵子さん(75)は「贈り物を買う時とか家族や自分への特別の日に、いい商品を数多く扱っている大沼はすごく便利だった。なくなってしまったらとても不便になる」と寂しそうに話していた。
 同社は、土地を含めた米沢店の不動産の売却を目指しているが、方向性が決まるまで、9月中旬ごろから現ビル1階部分で、ギフトや銘菓、アパレルなどを扱うサテライト店の営業を従業員13人体制で始める。


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2019年08月16日金曜日


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