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釜石線をシカから守れ JR東、衝突回避へ薬剤散布

JR釜石線で動物と列車の接触事故を防ぐため、液剤を散布する作業員

 シカの衝突を防ぎ、ダイヤを守れ−。JR東日本盛岡支社は、山間部を走る釜石線で、接触事故を減らすためシカが嫌うとされる液剤を散布するなど対策を実施した。釜石鵜住居復興スタジアム(釜石市)でのラグビー・ワールドカップ(W杯)を前に、事故で観客らの移動に影響が出ないようにするのが狙い。
 作業員が7月、線路沿いの約5キロで液剤約1000リットルを散布。早朝や夜間にシカを遠ざけるためのレーザー光の照射も公開した。
 支社によると釜石線や、同様に山間部を通る山田線では昨年度、シカやカモシカとの衝突が計386件発生。JR東全体(811件)の5割近くを占める。死骸の除去や安全確認で列車が遅れ、乗客が乗り継ぐ新幹線やバスに間に合わなくなる恐れもある。
 2004年から盛岡支社と岩手大が共同研究し、シカが嫌うとされるライオンのフンから、成分を抽出して液剤を開発。釜石線や山田線で散布している。ただ、天候などの影響もあり効果は2〜4カ月程度と限定的。侵入を防ぐネットなども一部に設置したが完全な事故防止には至っていない。
 釜石線はW杯の試合前日から翌日にかけ臨時列車の運転が予定され、トラブルがあれば通常よりも影響は大きい。支社は試合に合わせ、駅や沿線に技術者を置くなどして、万一の際も速やかな運転再開を目指すとしている。


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2019年08月17日土曜日


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