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定型作業自動化する「RPA」導入、東北の自治体で広がる

RPAを2月に使い始めた横手市税務課。市は他の部署への導入も模索する

 処理手順が決まっているパソコンの定型作業を自動化する「ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)」を導入する動きが、東北の自治体で広がっている。事務の効率性や正確性を高められるといい、労働時間の削減も期待される。
 「確定申告と重なる例年2月は深夜まで残業していた。RPAの導入で家族の時間を持てるようになった」。横手市税務課の千田裕介主任は顔をほころばす。
 市は今年2月、遊休農地の課税軽減処理と土地改良に伴う新たな土地の設定作業にRPAを導入した。これまでは担当職員が複数のソフトウエアを行き来しながら、計約3500件を処理していた。遊休農地、土地設定の作業とも「難しくはないが、量が多かった」(千田主任)という。
 市が昨年行ったRPAの実証実験でミスはなく、作業時間を71%節減できた。本年度はソフトのライセンス料など約100万円の予算を組んでいる。
 RPAは、指示された手順(シナリオ)を覚えたソフトがパソコン作業を代行する。シナリオ作成にプログラミングの詳細な知識は不要で、職員でも対応できる。労働力不足を補う手段などとして注目されている。
 東北の自治体では会津若松市が2010年度から活用。盛岡市は18年度、仙台市は本年度から使っている。人口規模が大きく、作業事務量の多い自治体でRPAを用いる効果が大きいとされ、秋田県や奥州、福島、郡山各市も取り入れる予定だ。
 宮城県は導入に向けた検証事業を今月下旬に始める。行政経営推進課の担当者は「定型作業を自動化し、付加価値の高い業務に人的資源を集めて生産性を高める。県民サービスの向上につなげたい」と話す。

[ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)]人が手作業で行ってきたデータ入力などの定型作業を、事前に設定したルールに基づいて自動処理するシステム。東北の自治体では職員の人事給与計算、ふるさと納税の受け付け、物品調達審査、保育所の入所管理などで活用が広がっている。


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2019年08月19日月曜日


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