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宮城の神楽、シンポで学ぶ 「太鼓の使い方に地域差」「劇の始まりに問答せりふ」

映像を交えながら鑑賞のポイントを学んだシンポジウム

 宮城県内各地に伝わる神楽の見どころを学ぶシンポジウム「宮城に息づく民俗芸能−異伝の法印神楽編−」が、仙台市青葉区の仙台国際センターであった。県教委などでつくる県地域文化遺産復興プロジェクト実行委員会が主催。市民ら約140人が参加した。
 東北歴史博物館の笠原信男館長は基調講演で、法印を「江戸時代に村里に住んでいた山伏」と定義。同様に山伏を源流とする東北各地の神楽との違いとして、問答を交わすことを挙げ、「日本のせりふ劇の始まりと言える」と述べた。
 石巻、気仙沼両市など沿岸部の神楽と、大崎八幡宮(仙台市)や薬莱神社(宮城県加美町)の神楽では太鼓の使い方、たたえる神などが違うことに言及。「数が多い沿岸部が法印神楽の代表格と考えられた時期があり、後者が『異伝』となった」と解説した。
 大崎八幡宮能神楽、薬莱神社三輪流神楽の両保存会の会長らを交えた映像鑑賞、解説もあった。同名の演目でも神楽によって所作が違うことや伝承の難しさを話し合った。
 参加した塩釜市の無職鈴木紀造さん(76)は「神楽を身近に感じることができた。困難はあると思うが、若い世代に受け継いでいってほしい」と話した。
 プロジェクトは、東日本大震災で被災した地域の文化やコミュニティーの復興支援を目的に2011年始まった。県教委のほか、東北歴史博物館などが参加し、建物や伝統工芸を含む幅広い分野のシンポジウムを開いており、今回は3日にあった。


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2019年08月22日木曜日


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