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職員の震災体験後世に 宮城県が記録し共有、1200人聞き取りへ

震災当時の状況を振り返る職員

 東日本大震災の復旧復興業務に携わった職員の経験や教訓を後世に伝えようと、宮城県は22日、当時の担当者から体験談を聞き、文書や映像に記録する取り組みを始めた。県震災復興計画(2011〜20年度)終了後の21年度末をめどに、記録集などとしてまとめる。
 扱うテーマは(1)災害対策本部の設置や運営(2)応急仮設住宅の整備(3)被災者の心のケア−など80項目に上る。話を聞く対象者は延べ1200人に達する見込みで、被災地の避難所や連絡調整に当たった県庁内の状況を自由に語ってもらう。
 記録集は写真やデータを織り交ぜ、復興の歩みをたどる。体験に基づいて課題を抽出し、テーマごとに集約する。聞き取りの様子は映像で残し、記録集などと共に県庁で共有する。
 初日の22日は「災害発生直後の物資対応」などをテーマに、発生時に危機対策課で対応した職員ら18人が記憶をたどった。ある職員は全国から寄せられた支援物資の保管場所を確保するのに苦労した話を伝えた。
 県が震災10年を前に記録集や映像の制作に取り掛かったのは、震災後の採用職員が全体の3割を超え、復旧復興に携わった職員の貴重な経験をどう伝えていくかが重要となるためだ。
 県震災復興・企画部の後藤康宏部長は「体験談の伝承は行政にとって大きな課題だ。大規模災害時の羅針盤となるような取り組みにしたい」と語った。


2019年08月23日金曜日


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