福島のニュース

男子ケイリン世界ランク1位・新田祐大 集大成へ試行錯誤続く

今年2月にポーランドであったトラック世界選手権の男子ケイリンで銀メダルを獲得した新田(中央)

 自転車トラック種目の男子ケイリンで世界ランキング1位の新田祐大(33)=日本競輪選手会、福島・白河高出=が、2020年東京五輪の金メダルを目指し、着々と強化を進めている。昨季は2月の世界選手権で銀メダルを獲得し、今季は「さらなる進化を披露したい」。熾烈(しれつ)な日本代表争いを勝ち抜く決意だ。

 20日、五輪会場となる静岡県伊豆市の伊豆ベロドローム。1周250メートルの板張りのバンクを、きれいなフォームで駆け抜ける。空気抵抗を減らす走り方やペダルの踏み込み方を確認。一本の走りの質を意識する。
 8月上旬までの追い込み時期を終え、今は練習量を減らした調整期。日本がフランスから招いたブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチによって、数週間単位で練習メニューが期分けされ、計画的に力を底上げする。
 元々は残り1周でスパートし、最後にまくるレースが得意だった。昨季は、トップスピードで走る距離を伸ばし、世界選手権は状態の良さも加わり好成績を残す。東京五輪のメダルへの期待が高まる。
 しかし、「まだ試行錯誤している」。昨季はふとした瞬間にパフォーマンスが上がることがあった。そのきっかけや要因があるはずだが、「はっきりと分かっておらず、探しているところ」。世界選手権優勝のマティエス・ブフリ(オランダ)に勝つため、スパートの距離をさらに伸ばすことも念頭に置く。
 今季の世界選手権やワールドカップ(W杯)の成績で決まる代表争いは激しい。出場枠は最大2。W杯2度優勝の脇本雄太(30)=日本競輪選手会=、18年世界選手権銀メダルの河端朋之(34)=日本競輪選手会=らと争う。「五輪の金メダルは、そういう(厳しい)戦いを乗り越えないと得られないのだと感じる」。表情が引き締まる。
 12年ロンドン五輪は個人種目に出場できず、チームスプリントは8位。16年リオデジャネイロ五輪は出場を逃した。悔しさを糧に鍛錬を積んだ。「出られても出られなくても、東京五輪を自転車競技の最後にする」。1年後、集大成を見せるつもりだ。
(佐藤夏樹)


2019年08月23日金曜日


先頭に戻る